ではどうして30年前に比べ、低出生体重児が増えているのでしょうか。
考えられる原因は主に3つあります。
【① 早産の増加】
私も娘を35週の早産で出産したのですが、医療が発達したことにより、早産の割合が多くなったのが一因と考えられています。
妊娠高血圧症や、羊水過多少、心拍低下、切迫早産など、昔に比べて様々なリスクが早めにわかるようになりました。
また、産後も新生児における医療の発達で、小さい赤ちゃんでも十分に育つようになりました。
そのためリスクがあるのにあえてお腹の中に赤ちゃんをとどめておくよりも、少しだけ早く生んでNICUやICUで育てた方がリスクが低くなったのです。
【② 妊婦の過度なダイエット】
標準的な体重の女性の場合、妊娠中は妊娠前の体重から、7~10kgは増加してもいいとされています。
しかし体重制限が厳しかったり、若年女性の痩せ傾向が、低出生体重児の出産増加へとつながっているようです。
【③ 多胎妊娠の増加】
近年、生殖医療が発達して、不妊治療を行う夫婦が増えました。
筆者の姪が双子なのですが、彼女たちも不妊治療の末の二卵性双生児です。
多胎の赤ちゃんは、基本は赤ちゃんの人数分体重を合わせて、3000g~4000gで生まれてきます。
それ以上はママの体がもちません!
すなわち、双子であれば2000g前後で生まれてくれば御の字なのです。
そういう状況から、不妊治療も低出生体重児増加の要因となっています。