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遺伝性が高いと言われる【トリプルネガティブ乳癌】とは?通常の乳癌とどう違う?

連日テレビでは、歌舞伎界の市川海老蔵さんの奥さんである小林麻央さんの乳がんについて、盛んに報道されていますね。
30代という若さでの乳がん発症というのは、子育て世代のママにとってとても他人事ではない話題ですね。
そこで今日は、乳がんの中でも、予後が悪いとされる【トリプルネガティブ乳がん】についてお話したいと思います(小林麻央さんがこのタイプという情報はありません)。
通常の乳がんとはどう違うのでしょうか。

乳がんとは?

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乳がんは、乳腺から発生する癌です。
女性の年間がん患者約42万人のうち、21.4%に当たる約9万人の人が、乳がんにかかっています。
みなさんもよく知っていると思いますが、がんにおける女性罹患数No.1の怖い病気です。

乳房は、乳頭を中心に放射線状に乳腺が15~20個ほど並んでいます。
それぞれの乳腺は乳管と小葉にわかれ、乳がんの90%は乳管から発生、5~10%が小葉から発生しています。
食の欧米化や、未婚、高齢出産率が増加し、近年日本では乳がんが急増しているそうです。
早期発見できれば、他のがんと比べ予後は良いと言われていますが、小林麻央さん同様、若い人の罹患数が増えているのも無視できない現状です。

トリプルネガティブ乳がんとは?

トリプルネガティブ乳がん。
名前だけを聞くと、ネガティブなことが3つ(トリプル)も重なって、乳がんの中でもかなり深刻な病気なのかと思いますね。

乳がんの治療法は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」というホルモン受容体と、「HER2」というHER2受容体の有無によって選択されるそうです。
ここで言う“受容体”というのは、刺激を感知する物質だと思ってください。
通常の乳がんは、ホルモン受容体かHER2受容体のどちらかに反応が見られるため、それに合わせた治療法が確立されています。
しかし、トリプルネガティブ乳がんの場合は、エストロゲン→陰性、プロゲステロン→陰性、HER2→陰性となり、3つの受容体がすべて陰性(ネガティブ)になるのです。
これら受容体がないと、ホルモン療法や分子標的薬などの治療に効果が見られないため、トリプルネガティブ乳がんは、治療法が限定されてしまいます。

トリプルネガティブ乳がんの患者数と原因

このトリプルネガティブ乳がん、日本では、乳がん全体の約10~15%ほどを占めているそうです。
人数にすると、年間およそ9,000人~13,500人ほど。
遺伝性が高く、若い女性に多いと言われていますが、明確なところはまだわかっていません。
女性ホルモンとHER2に受容体がないこと以外、とくに原因が判明していないのも事実です。

【特徴】
・細胞分裂が早いため、進行しやすい
→ステージが進んだ状態で発見されることが多い
・ホルモン治療や分子標的薬治療に効果が見られないため、手術+化学療法(抗がん薬)に治療法が限定される
→通常の乳がんよりも、再発(術後2~3年)しやすく、予後不良になりやすい
・抗がん薬治療に対する感受性が高いので、効果を期待できる

トリプルネガティブ乳がんの治療法と予後

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早期発見できれば、通常の乳がんと経過に大きな差はないそうで、腫瘍が1cm以下なら完治も望めるそうです。
乳がんに限らず、がんの最善の治療法は手術です。
手術が適応するステージであれば、手術+化学療法を行います。
腫瘍が大きい場合は、術前化学療法を行い、抗がん薬でがんを小さくしてから手術で切除を試みます。
ただしトリプルネガティブ乳がんの場合、残念ながら治療法が確立していないので、患者さんに効果のある薬を手探りで探さなくてはいけないのが、現状だそうです。

【再発率】
通常乳がん→約15%
トリプルネガティブ乳がん→30%以上
筆者は、個人的な話ではありますが、最近母をがんで亡くしました。
乳がんではなかったのですが、母の死を経験しての感想は、“やはりがんは怖い”ということです。
きちんと検診をしていても、それでも見落とされる場合もありますが、やはり早期発見には定期的な検診が一番の近道です。
乳がんは30歳を過ぎたから、1年に1回の検診が望ましいとされています。
家族のためにも、きちんと検診を受けたいですね。
この記事を書いた人
MAKOMI

4歳になる娘を持つママです。子育てを始め、読書レビュー、ファッション等、多方面で執筆中。面白いネタを探して、日々アンテナを張って生きてます!