ミルクの優秀さがよく分かったところで、今度は母乳の良さについて考えてみましょう。
母乳が良い、とは聞くけれど、一体どうよいのでしょうか?
母乳の良さを再確認してみましょう。
・ミルクにはない免疫物質が含まれる。
母乳には、ミルクにはないIgAやIgGなどの免疫物質が含まれ、病気になりにくいと言われています。特に初乳には多く含まれ、母乳さえ飲ませていれば風邪をひかない、なんて話もあるほど。
また、効果は三か月ほどですが、水疱瘡、おたふく、麻疹などの免疫も、母乳から移行します。医療の進んだ現代に生きる私たちにとっては、そんなに心配のないこの病気も、昔であれば命にかかわる大きな病気。母乳の免疫が、しっかりと赤ちゃんの命を守り、つないできたのです。
やっぱり、母乳って神秘です。
・コストがかからない、荷物にならない
一人目を混合で、二人目を完全母乳で育てたようなママは、完全母乳の時の荷物の少なさ、お金のかからなさにびっくりします。
お泊り、お出かけの度に大量の着替えや汚れ物、おむつとともに持ち歩く何本もの哺乳瓶、ミルク。お湯のありかと、瓶をどこで洗えるかについて、いつも考えていなくてはなりません。
それがなくなった時の爽快感と言ったら!
なにせ赤ちゃんだけでも手がいっぱいなわけですから、少しでも荷物と手間が減ることは大歓迎なわけです。
それに、なんといっても、「タダ」です☆
嬉しくないわけがないですよね。
・濃密な親子の時間が過ごせる。言葉ではないやり取りがある。
もちろん、ミルクだって抱っこして、くっついて、かわいいなあと思いながら一生懸命あげるわけですから、濃密な親子の時間に変わりはありません。それでも、これを母乳の利点にしたのには、訳があります。
母乳を出すということは、ホルモンが大きく関係しています。
これは筆者の経験ですが、母乳を飲ませることによって、母親は「母親にさせられてしまう」のです。
母乳を飲ませていると、どんなに疲れていても「愛しいっ!」という気分になります。
愛情ホルモンが刺激され、そう感じてしまうのです。そういう機構が、母体には備わっています。それを利用しない手はないわけです。
結果、絆は深まりやすくなり、お互いにとって大きなプラスになるのです。