『コウノドリ』の舞台となっている、周産期母子医療センターとはどんな所なのでしょうか。
筆者も実は、娘の妊娠6ヶ月目に陣痛が来てしまい、その後37週の帝王切開にいたるまで約5ヶ月間、周産期母子医療センターに切迫流産で入院していました。
周産期母子医療センターとは、周産期(出産前後の時期)を対象とした医療施設で、産科と新生児科の両方が組み合わされた施設を言います。
総合病院と混乱しやすいですが、必ずしも総合病院=周産期母子医療センターではありません。
大きな違いは、MFICU(母体胎児集中治療室)やNICU(新生児集中治療室)と産科が連携しており、産科と新生児科がチームで周産期管理を行っている病院を言います。
私が入院していた周産期母子医療センターも、産科ナースステーションのすぐ横にNICUがあり、出産後ママがすぐに赤ちゃんを見に行けるよう体制が整っていました。
テレビの中でも本当に様々なドラマが繰り広げられていますが、実際の周産期センターも本当にドラマが絶えませんでした。
昨日まで元気だった入院仲間のママが、夜中に急に破水して未熟児を出産したり、朝目が覚めたら、隣のベッドのママが個室に移動していたり。
死産で出産した経験を持つママ、流産を繰り返すママ、多胎で絶対安静のママ、入院中にお腹の赤ちゃんが亡くなってしまったまだ若いママとも、私は同室でした。
普段笑顔で笑っているママも、何度唇を噛み締め、涙を流したかわかりません。
あの病院で出会ったママたちや、命がけで母親と赤ちゃんを守ってくれる先生、助産師、看護士を私は忘れることができません。
そんな波乱万丈な現場を舞台にしたドラマ『コウノドリ』、ぜひ見て欲しいと思います。