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虫歯を磨いて治す?驚きの子どもの虫歯治療方法とは?

先日、助産院で開かれた『むし歯ってみがけばとまるんだヨ―削って詰めるなんてもったいない!』 の著者である、岡田弥生先生のお話会に、ママ兼スタッフとして参加してきました。
岡田先生は、保健所で25年間、小児の虫歯を診てこられました。
経験に裏打ちされた、岡田先生の温かいお話の一部をご紹介させていただきます。

虫歯が治るってどういうこと!?

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虫歯ができたら削って詰める……。歯医者に行かないと虫歯は治らない、そう思っていませんか?
子供の口の中を見て、「ああ、虫歯をつくらせちゃった……」なんて。
実は、そうではない、虫歯は歯医者に行かなくても治るものだ、と言ったら、どう思いますか?
そう、歯科においては、「虫歯ができている」状態か、「虫歯ができていない」状態のどちらかとして判断され、「できかかりの止められる虫歯」については言及されていません。
岡田弥生先生は、「特に前歯の裏側の虫歯については、出来かかっていても削らず、磨いていれば進行は止められる」とおっしゃっています。

前歯の裏の虫歯……。これは何で出来る虫歯でしょうか?
そう、特におっぱいを頑張るママは、一才六か月検診で言われます。
「おっぱい虫歯ですね。歯のためにもおっぱいはやめてください」と。
筆者も経験者です。
でも、岡田先生は、「おっぱい虫歯は花丸虫歯」とおっしゃいます。
進行を止められる虫歯のために、おっぱいをやめてしまうなんてもったいない。
おっぱい虫歯ができかかっていても、顎の発達のために、2才まではおっぱいをあげた方がいいそうです。
「おっぱい虫歯は花丸虫歯」……心温まる言葉ですよね。

歯磨きはいつからすればいい? なりやすい場所は?

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歯がはえてくると、歯磨きをしなくてはと思うママも多いと思います。
慣れさせる意味合いも含めて、かなり早くから歯磨きや、それに近い行為を行うことが推奨されています。
でも、もしかして嫌がる子を押さえて歯磨きをするのが嫌になっていませんか?

歯には、個人差はあれど、虫歯になりにくい場所となりやすい場所があります。
虫歯になりやすい場所とは、「上の前歯」と「奥歯と奥歯の間」です。
一番最初にはえてくる「下の前歯」は「唾液腺」という唾液を出す器官がすぐそばにあるため、めったなことでは虫歯になりません。(筆者も歯科衛生士ですが、子供のその部位の虫歯は見たことがありません)
そのため、下の前歯がはえてきた時点で歯磨きを開始する必要はまったくと言ってもいいほどありません。
上の歯が生えてきた時点で、のんびりと開始しましょう。
そして、前歯の裏側は念入りに磨いてあげましょう。

下の歯は見やすいけど、上の歯って見ずらいですよね。
見やすさの関係からなのか、下の歯から磨き始めるママも多いはず。
今日からは、上の前歯、特に裏側から、磨いてみてください。

奥歯がはえてきたら……前歯の虫歯と違うところ

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そして、2才前になり、奥歯がはえてきたら、今度は気を付けなければならない点は変化していきます。
上でも述べたように、「奥歯と奥歯の間」は虫歯になりやすいポイントです。
これは、その子その子でリスクが違い、もし間があいていれば、虫歯の危険はぐっと減ります。汚れがたまりにくいからです。
もしこの奥歯と奥歯がくっついている場合は、そこにフロスを通してあげましょう。
糸ようじタイプでもいいし、一本の糸タイプのフロスでもいいです。
右上、右下、左上、左下と四点。毎日一度通しておくだけで、虫歯のリスクは減るし、もし虫歯ができたら、通したときにフロスがさけてしまうので、すぐに分かります。

この奥歯の虫歯は、前歯の虫歯と違い、進行しやすく歯髄(歯の神経)まで達しやすく、注意が必要です。
でも、早期に発見することと、適切なお手入れで止めることができるケースもあります。

目標は20才までにきれいな歯列をつくること、と考えよう

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子供をよく見てあげるのはいいことですが、「大人になった時にきれいな歯列で、自分で管理ができていること」が最大の目標ではないでしょうか?
岡田先生の名言で、「魚の切り身を与えるのが親の役目ではない。釣り方を教えるのが親の役目」というのがありました。
一つのおっぱい虫歯で一喜一憂する必要はありません。
過度に管理しよう!と思いすぎる必要もありません。おっぱい虫歯は、7才前後で大人の歯にはえ変わります。
一生その子が付き合っていくものではありません。
おっぱい、あげても大丈夫。
ポイントを押さえて、適切にケアすれば、虫歯は止まります。
歯科衛生士として何となく感じていたことが、先生の口から話されることによって、確信に変わりました。
歯の領域でも、全体を、先を見て、今に対応していきたいですね。
この記事を書いた人
綾希子

2児の母です。実家のそばで第一子出産後、夫婦の危機に。今度はパパとトラブルにならないようにと、実家に頼らず助産院で第二子出産後、頑張りすぎてマタニティーブルーに。その経験から、助産院の子育て…