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“やりすぎ脅し育児”が増えている?デメリットについてきちんと考えよう。

皆さん“脅し育児”というのをご存じですか?
「〇〇しないと鬼さん来るよ!」や「〇〇したらお化けが来るよ」など、言う事を聞かない子供に言う事を聞いて貰う為に有効的なこの方法。
どうやら最近、このいわゆる『脅し育児』を多用しすぎる人が増えているようなんです。
今回はこの便利と思われがちな、「脅し育児」の落とし穴について見て行こうと思います。

コワいアイツは超便利!と多用する人が増えている…。

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子供時代、「お化けが出るよ」と言われて背筋を震わせた事があったという方も多いでしょう。
子供の頃に幽霊や鬼、物の怪が怖いと思うのはどの時代も同じこと。

「電車の中で走ると鬼が怒りに来るよ!」
「ご飯を食べないと、お化けが迎えに来るよ!」
「静かにしないと魔女に食べられるよ!」

こういった言葉は子供にとって凄まじい効力を持っています。
直前までどんなに言う事を聞かなかった子だって一瞬で大人しくなる、それ程です。
余計な労力をかけず子供に言う事を聞いて貰う、言い方は悪いですが“大人にとって非常に都合が良い”、それがこの脅し育児の最大のメリットです。
子供の恐怖心を煽る某育児アプリが未だ根強い人気を持っているのも、この方法が便利だという事を示していますよね。


今回問題にするのはその頻度。
子供に言う事を聞かせたい時、毎回すぐにこのような脅しを使う人が増えているようなのです。
鬼や幽霊などを使うしつけが本当に有効で正しいのか疑問の声があがっているのをご存知でしょうか?

持続性は期待出来ない上に、得るものとは?

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親にとってのこの育児法は、まさに自分が悪者になる事無く子供に言う事を聞かせる事が出来る方法、短時間で子供を黙らせる方法として非常に楽ちんで助かるやり方です。
しかしこの方法を多用するのは避けて欲しい理由があります。

【いつまでも続かない】
この育児法のデメリットの一つは持続性がない事です。
子供は何度も同じ手段を繰り返される内、いつかは「本当は鬼なんて来ない」と学習してしまいます。
ならば今度は違う名前、例えば魔女が来る、に置き換えたとします。
最初の内はまた怯えていう事を聞くかもしれませんが、当然また「本当は魔女なんか来ない」と学習します。
それを繰り返す内、何も反応しなくなってしまいます。

ついには「ママは、怖がらせる事で言う事を聞かせようとするんだ」
と、信用をなくしてしまう事も考えられます。
これがデメリットの二つ目です。
恐怖によって行動を支配する、力技でねじ伏せる、…あまり良い印象ではありませんよね。

トラウマにもなる。夢にも登場し不眠になることも。

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私達大人でも恐怖によって行動を強いられるというのは耐えがたい物だと思います。

虫嫌いの人に「ほらほら、今すぐ〇〇しないと背中にこの大きな虫入れちゃうぞ~」と虫をチラつかせたり、暗所恐怖症の人に「言う事聞かないと、押入れに閉じ込めるぞ!」と言ってみたり。
ナイフの先を喉元へ近づけられながら「早く〇〇しろよ」と言われるようなもの。
本当に怖いです。
それが冗談だよ~ん、いう事聞いて貰いたかっただけだよ~ん、と後で明るくフォローされたとしても、それを全員が全員許し、忘れる事が出来るでしょうか。
私なら、無理です。
子供はとても純粋な心を持っています、大人以上に恐怖に敏感です。

夢の中に登場し叫んだり、寝るのが怖くなる、日常生活も怯えるという子供もいます。
くれぐれも、やりすぎには注意が必要です。
それでは最後に、どうして恐怖だけでしつけをしてはいけないのか見てみましょう。

脅し育児の最大のデメリットとは?

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この脅し育児がどうして効くかというと、やっぱり「怖いから」です。
怖いから、言う事を聞いているという事です。
恐怖を逃れる為に言う事を聞く一時的なものになるばかりか、肝心の「どうしていけないのか」を学ぶ事が出来ません。
これが最大のデメリットです。

電車で走ってはどうしていけないのか?鬼が来るからじゃありません。
走って転んだり、周りの人に迷惑をかけない為です。
ご飯を食べないのはどうしていけないのか?お化けが来るからじゃありません。
食べないと体を作る栄養が摂れなくなるからです。

夜寝ないといけないのは、お友達を叩いていけないのは、兄弟に意地悪してはいけないのは、鬼でも魔女でもお化けが来るからではありません。
それを教えなければいけないのは、「親」です。

勿論、何度も言わなければいけない事もあるでしょう。
しかし、根気良く何度だってどうしてなのかを伝える姿勢が大切ではないかと思います。
決して叱りには来ないキャラクターにすべてを押し付けるのだけは避けてくださいね。
いかがでしたでしょうか?
鬼やお化けなど怖い奴らは時にはとっても頼もしいですが、デメリットを生む事もありますので使いすぎには注意が必要です。
本気で怖がってしまった時には、きちんとフォローを入れてあげてくださいね。




この記事を書いた人
ぽんこ

3歳の男の子を育てています。幼児と一緒に右往左往の毎日です。